こよりどうカフェでは、様々な人たちが一緒に働く試みをしています。
こよりどうのスタッフは、小さいお子さんを育てている方、障害のある子を育てている方など、時間に制約がありフルタイムで働くのが難しい方が多いので、細かくワークシェアしながら日々運営しています。

また「こまちパートナー」と呼ばれる登録制のボランティアメンバーが、調理やお 子さんの見守りなど、毎日たくさん助けてくださっています。そして今年の 4月からは新しい試みも始まりました。戸塚駅近くの就労移行支援事業所「スマイルステップ」さんから、毎週2名~3名の利用者さんが来られ、食器洗いやお惣菜の仕込みの お手伝いをして下さっています。

「働きやすさ」「誇らしさ」

利用者さんは、10代、20代の方なのですが、こよりどうのランチ提供中の目が回るような忙しさのキッチンで、山のように積まれた食器洗いを任され、最初はとても緊張されていましたが、次第に慣れて今やすっかり戦力となっています。
お皿洗いは単純作業にみえて、実はスポンジやタワシの使い分けや、多種多様な食器や調理器具を効率よく洗うことなど、考えることがたくさんありますし、時と場合によって優先順位も変わるため、その日いっしょに働くチームで協力することが求められます。

私たちスタッフも多くの学びをいただいています。誰かが何となくやっていたことを、誰でもできるように整えたり、見やすい表示や分かりやすい指示をしたりすることで、障害のあるなしに関わらず、みんなにとって働きやすい、いい環境になっていると感じています。
キッチンスタッフと好きな食べ物のことや、たわいもない話をしながら和やかな雰囲気の中、今、利用者さんたちが頑張っているのは「おからナゲットをいかに美しく成形するか」です!! 見本どおりのきれいな形にできると嬉しそうで、「みんなが作ってくれたものを実際にランチに出しているよ」と言うと誇らしそうにされています。

「やってみたいこと」にチャレンジできる場に

当初、障害のある人と関わる経験がなかったスタッフは、多少の構えがあったと思いますが、障害理解などという難しい言葉は抜きに、とにかくいっしょに働くうち に、拍子抜けするくらい日常の光景になっています。
実際に社会に出て就職したり就労したりする前に、いろんな仕事や人間関係の構築を体験することは、どんな人にとってもいいことです。今後はスイーツづくりや接客など、利用者さんが「やってみたいこと」にチャレンジできる場になるといいなと考えています。こよりどうカフェにいらした際には、スマイルステップの利用者さんたちの作ったナゲットを是非ご賞味ください。

(寄稿者:こよりどうカフェスタッフI)