今年は2月にぐんと温かい日があったので、桜の開花が例年より早そうだね・・・なんて話していましたが、結局、横浜のソメイヨシノはまだつぼみのままです。今週中には開花宣言が出るでしょうか。

善了寺の境内には山桜と名前のわからない桜がありまして、こちらが咲き始めるのはソメイヨシノよりさらに遅いと思います。
桜は昔から愛されていたので園芸品種がとても多いです。沿道や校庭等でよくみかけるソメイヨシノは園芸品種の代表格。日本にもともと自生していた品種は九種と言われています。大山桜、高嶺桜、江戸彼岸、豆桜、大島桜、山桜、丁字桜、深山桜、霞桜。桜は名前も美しいですね。ソメイヨシノだって漢字で書けば染井吉野。お座敷にでも呼ばれそうな名前です。

さて、境内には桜の他に梅、桃の木があります。どれも春を代表する花木です。開花時期も近いし、同じバラ科なので花の感じも似ています。これはなんだろう?と迷うこともありますね。そんな時、梅、桜、桃の見分け方があるんです。

 

さあ、この写真は梅、桜、桃のうちどれでしょうか。

 

1.

2.

3.

 

一つ目の注目ポイントは花びらです。
梅は丸い花びら。
桜は先がちょっと割れています。
桃は猫の耳みたいにややとがった形です。

二つ目の注目ポイントは花の付き方です。
梅は枝に直接花が付きます。花がちょっとまばらです。
桜は細い軸が伸びた先に花が付くのでちょっと下向きになります。花がかたまって房状に見えることもあります。
桃は桜同様軸が出るのですが桜よりは短めで、二つずつ隣合わせて咲きます。

 

と言うことは、

1.梅

2.桜

3.桃

が正解でした。

 

これは基本の見分け方です。最初に書いたように品種が多いので、この条件だけでは見分けが難しい場合もあるかもしれません。更に言えば、杏、スモモ、アーモンドなど他にもバラ科で花の様子が似ていて、庭木等にされていることもあります。それは植えた人に教えてもらうしかありませんね。

開花時期でも見分けがつくと言いたいところですが、実は桜は品種改良がすすみ一年中咲く品種があります。秋や冬に桜が咲いていると狂い咲き?と思いますが、毎年花が咲くようなら、そういう品種かもしれません。

 

四季を感じられるのは春と秋のおかげです。寒さと暑さを行きつ戻りつする春が、春らしくあるのは嬉しいことです。境内では、桜より先に枝垂れの桃が膨らみ始めましたよ。

 

参考文献
「にっぽんの歳時記図鑑」平野恵理子 幻冬舎 2012

 

寄稿者 ほりえりえこ
湘南在住。小学生の娘と暮らしてます。今を大切に。日々のなぜ、なに、どうしてを大切に。心が動いたこと、子どもに伝えたいことを書いています。