おかげさまで、お寺のデイサービス還る家ともにの職員小川さんが応募してくれた日々のデイサービスの暮らしのエピソードが、「かながわ感動介護大賞・優秀賞」に選ばれました。住職としても本当にうれしいです。(当日の様子や受賞エピソードなどは、リンク先をご覧ください。http://www.chadeau.com/17110601 )

「笑顔の循環」という題名なのですが、その場の光景が浮かんでくるような素敵な文章だと思いました。この笑顔の循環は、その場だけではなく、笑顔を通して、暮らしの中に生きている様々な笑顔に繋げてくれるのだと思います。

私たちは、生活の中で、お金を使います。特に、都会の生活はお金で物事を交換すること、お金で安心を買う感覚に慣れてしまうのだと思います。むしろ、お金がないと生きていけないという思い込みを作ります。文化人類学者の松村圭一さんが『うしろめたさの人類学』の中で、お金の交換に慣れてしまうことで、私たちは共感の力をさげてしまっていると指摘されています。あたりまえと思っている、お金を使った交換が、「自分の考え方をちょっと傍に置いて、相手の立場にたって感じるこころ」を見失わせてしまう。

そんな中で、顔施(がんせ)もしくは、和顔施(わがんせ)とも言いますが、見返りを求めない笑顔はまさに、お金に還元できない素敵な贈りもの、なんですね。贈りものは、謙虚な心を育てます。自分ばかりが正しいのではないと・・・。謙虚さは、自分の価値観を傍に置くことのできる力なのです。

そこに、共感の心が育まれるのです。謙虚さという暮らしの姿勢は、共感の心と切り離すことはできません。とても大切なことだと思います。

介護は、人生と切り離された「問題」ではありません。日暮らしなのです。暮らしに困っているとき、どうしたらいいのでしょう。それは、支え合うことです。支え合い共に生きていくとき、共感の心を育むことは生きていくことの基盤であると思います。

お寺のデイサービスは、ご門徒のみなさんをはじめ多くの皆様の贈りもので、日々の日暮らしを支え合っています。ボランティアも尊い贈りものです。みなさんのボランティアが、笑顔の循環を創り出しているのです。日暮らしを支え、共感の心を育む社会の基盤を創ってくださっているのです。

どうぞ、これからもよろしくお願い申し上げます。そして、是非お寺のデイサービスのボランティアに参加してください。どなたでも参加できます。ご一緒に、笑顔の循環を創っていきましょう。