戸塚・善了寺では毎朝「朝のおつとめ」を、本堂で行なっています。
その際に、住職から仏教に関するお話をさせていただいています。
その時のお話を、ご紹介させていただきます。

お釈迦様の前世の物語に、ジャータカ物語があります。
お釈迦様が、シビ王という王様だったというお話です。
ある時、王様の部屋に一羽の餓えたハトとタカが、飛び込んで来たお話です。

ハト「王様、どうか、助けてください。わたしは、食べられてしまいます」

タカ「王様、そのハトを食べなければ、私は死んでしまいます。ハトを下さい」

王様「このハトじゃないとダメなのか?森には、他のハトも動物もいるではないか?」

そこで、王様は、タカにハトと同じ分量の肉をあげるため、自らの肉をで切って、はかりの一方に切った自分の肉を、もう一方にはハトをのせて重さを量ろうとしました。しかし、どうしたものか、ハトの方が重くなります。そこで、さらに自らの肉を切って、はかりにのせてみますが、どうしてもハトの方が重くなります。今度は、はかりに、自分ごと乗ってみました。すると、やっとハトと同じ重さになったのです。

命の重さは、物理的な分量の肉の重さではなく、ハトも王様もタカも、同じ尊さと言う事に気づいたとき、ハトとタカは、菩薩様になったという説話です。

仏教でとらえる命の平等についてのお話です。

身分の上下も、憎きものも親しきものも、み仏のみ心は、分け隔てなく一人一人のいのちをかけがえなく平等に尊いのです。

このように、わたしは、味わわせていただてきました。

「朝のおつとめ」は、365日行なっています。
1日の始まりを、善了寺でのお参りからはじめてみませんか。
どなた様でもお参りいただけます。
どうぞお気軽にお越しください。

写真は、善了寺の銀杏と、くすのきです。
境内での新緑が眩しい初夏の一枚です。

文:坊守
※「ぼうもり」と読みます。住職の連れあいです。
鎌倉時代から大切にされてきた言葉なんですよ。
時々つぶやきますので、優しくお付き合いください。