9月となり今年も残り4ヶ月となりました。お盆を終えても厳しい暑さです。体調はいかがでしょうか。お互いに気をつけましょう。

僕は、こんなときこそ、笑いやユーモアってとても大切だと思っています。といっても、自分でユーモアのあることを言ったり書いたりするのは、とっても苦手なのですが……。

でも、どんなときも人を笑顔にできる人って素敵ですよね。

落語を聞いていると、しみじみそう思います。そして、落語を聞かせてくださる師匠も本当にすごいですが、古典落語はそのネタ、そのものも、すごいと思います。先日も書きましたが、生と死をテーマにした幽霊のお話さえも、ユーモアをもって聞かせてくれます。

 

落語には死者が登場人物の噺がいくつかあります。普段だと死者のお話って、なかなかできませんよね。「そんな不謹慎な……。」などきついコトバがでてしまいがち……。でも、江戸時代くらいから伝わっているお話を聞くくらいの距離感があると少しは違うのではないでしょうか。

話を聞く時の距離感というのは、物理的なことだけではなくて、関係の距離もとっても大事だと思います。ソーシャル・デスタンスというコトバが定着してしまいがちですが、物理的な距離と社会的な距離はちょっと違うと思います。社会的な距離は、関わりの距離。それは柔軟に、やわらかくとっていくことが大切だと思います。

そんな時、笑うことを大事にするのはとっても大切だと思うんです。

先日ご紹介した「三年目」という落語は、亡くなった先妻さんが、ある約束をしていたのですが、何故か、ご主人を思って3年目に現れるという話です。何故、3年目かというと、当時のお葬式の習慣が関わっているんです……。あんまり、ネタバレになるといけませんから是非。検索してみてください。

 

死者とちゃんと向き合い笑いの中で、後ろ髪を引かれるおもいや、切なさを、みんなで共有できるのは本当に大切だと思います。笑いは個人の感情であると同時に、たくさんのひとの思いを共有できる大切なひととき。個人をつなぐのは、笑いを大切にする場の役目ではないでしょうか。