戸塚・善了寺の本堂を、写真でご紹介致します(写真=浅野豪, Photo: Takeshi Asano)

聞思堂は、善了寺の第二本堂にあたります。聞思堂は、親鸞聖人750回大遠忌法要記念事業として、平成23年度から平成28年度まで2期6年にわたり、東日本大震災復興支援事業として建築されました。

聞思堂内では、「カフェゆっくり堂」が開店しており、参拝いただいた方や、地域の皆様にご利用いただいています。また、ワークショップやトークイベントなどのスペースとしても、お使いいただいています。

聞思堂の基壇は、穴太衆積みと呼ばれる伝統 的な石積み技術を継承する粟田純德石匠が手がけました。自然石セメントで固めることなく積み上げられています。

聞思堂の壁は、ストローベイルという圧縮した稲わらのブロックでできています。表面に土を塗った厚い壁には 高い断熱性と蓄熱性があるので、冬は暖かく、夏は涼しい。合板もボードも 使わないため、調湿性に優れた壁は常に呼吸をし、遮音性の高い室内は いつもまろやかな空気と静けさに満ちています。

入り口から見た聞思堂内部。正面には「南無阿弥陀仏」のお名号があります。

椅子とテーブルをデザイン・制作したのは、狭山丘陵や高尾山で森林保全活動 にも携わっている、家具作家の田中英一氏。時間をかけてゆっくり乾燥させた 岩手産の栗の木を、福島県南会津町の製材所「オグラ」が製材した

坪庭には、基礎工事の際に土の中から出てきた観音様が安置されている。

茶室の床柱は、道路拡幅工事で伐採された参道入口のモミジの木を使用しています。

 

写真=浅野豪, Photo: Takeshi Asano