秋になると、あちこちで黄色い花が群生しているのが目に入ってきませんか。

きっとそれはセイタカアワダチソウです。

 

以前はブタ草と間違われ、花粉症の原因と言われたこともありましたが、実際は虫媒花なので花粉症の原因ではありません。

 

さて、このセイタカアワダチソウ、実は様々な使い方があることをご存知でしょうか。

 

自然療法で著名な東城百合子先生の書籍によると「肝臓病・アトピー性皮膚炎・難病を助ける」とあります。例えば、入浴剤やお茶としてデトックスに使えるそうです。

 

◎入浴剤として

浴剤の作り方
九月頃に黄色い花の穂が出てきます。この穂が開花しない直前の蕾の時に、茎も葉も上の方から30㎝位を刈り取ります。この開花前の花穂の蜜の中に酵素が多くあるので有効という。またこの頃の葉や茎にもその力がしみこんでいるようです。採取したものを日に干して乾燥させます。
中略
日本てぬぐいを半分に折ってふくろをつくり、その中にせいたかあわだち草を1/3程入れて(あまり多すぎると急に毒素が出て驚くので注意)水から入れて風呂をわかします。はじめは色も変わらず、どうかなと思いますが、新陳代謝もよくなり、アトピーや湿疹などのかゆみもとります。そのまま水を替えずに放置して、次の日は炊き直して入ります。

 

◎お茶として

せいたかあわだち草のお茶
お茶にすると少し苦い。15㎝位の長さのを一本切って他の薬草と混ぜて、煎じて飲む。入浴していいなら直接飲んだら毒素も出すし、浄血を助け、細胞に活力をつけるのでいいわけです。ただしガブ飲みでなく、チビチビと体調に合わせて飲むようにします。感じとしては苦味がある位がおいしい。これを飲んで、アトピー・ぜんそく・胃腸病など全身が楽になり、治った例も多い。

「自然療法」 東城百合子 技秀堂 1978

 

◎草木染めの染料として

花の部分できれいな黄色の染め物ができます。

花穂をぐつぐつ煮出した染液を使い、色止めには家庭でも入手しやすい焼ミョウバン(アルミ媒染)を使用します。古くなった白いシャツを黄色く染め直してみました。

 

 

自然農をされる方々は、「草はその土に必要なバランスを取り戻すために生える」とおっしゃいます。家の周りに生えた草は、その家の住人に必要な力をもつともいわれます。セイタカアワダチソウは北米原産の外来種です。ネイティブアメリカンの人々は、薬草として使っていたそうです。今、日本にセイタカアワダチソウが増えたことは、何か意味があるかもしれません。

「雑草」とひとくくりにしていたものの中に、価値あるものが隠されているかもしれませんね。