浄土真宗と御命日の大切さ

浄土真宗では、御命日を大切にしています。御命日は、阿弥陀如来さまのはたらき(他力のはたらき)の中で、仏さまの教えに出遇う大切なご縁です。「誰一人取り残すことなく救う」とはたらかれている阿弥陀様の教えを聞き開き、共に、命のあり方を学ぶ時、私たちが生きているのは、多くの人たちが命をつないできたおかげです。命日には、阿弥陀様と共に、み教えを聞きひらき、亡くなった方に感謝の気持ちを伝えることが大切です。私たちの命は一人だけのものではなく、生きているものだけのものでもなく、みんなとつながっている。お互いに大切にしなければ申し訳ないと思うのです。

忙しいときの心と体

忙しいという漢字には「心を亡くす」という意味があります。これは、忙しいという状況になると、心が乱れてしまい、自分自身を見失ってしまうということです。つまり、心とは私たちが生きていく上でとても大切なものであるということです。さらに、「身心一如(しんしんいちにょ)」という考え方が仏教にはあります。心と体は一体であり、互いに関係しています。心が健康であれば体も健康であり、体が健康であれば心も健康であるということです。そして、私たちの命も、大地や大空、太陽などの自然と密接に関係しています。

命と自然の関係

例えば、日の出や日の入りは、人々の体内時計に影響を与えたり、睡眠や覚醒のリズムに影響を与える可能性があります。睡眠や覚醒のリズムが崩れると、心臓の鼓動にも影響を与えることがあります。お天気によって人々の体調に影響を与えることがあります。体調が崩れると、心臓の鼓動にも影響を与える可能性があります。

命と繋がりの大切さ

今日この日を迎えることができたのは、様々な関係の中で織りなされた結果です。私たちは、阿弥陀如来の智慧と慈悲のはたらきに気づかされる、この命を織りなす関係の中で、互いに支え合い、命を大切にすることが大切です。御命日は、仏様の前で、み教えをお聞かせいただき、亡くなった方々を思い、紡がれたいのちを味わう大切なご縁なのです。

親鸞聖人月命日法要の住職のご法話より、お味わいさせていただきました(坊守 筆)